※品切れとなりました。ありがとうございました(2023/12/28)
<内容>
　千数百年もの昔に造られた構造物が、まだ列島各地に数多く残っていることは、考えてみると凄いことと気付かされる。古墳の墳丘が、単に土を無秩序に盛り上げただけならば、とうの昔に土砂が流出して跡形も無くなっているであろう。しかし今なお築造当初の形を留めているには、やはり工法的に工夫が凝らされているからに違いないからである。そうした古墳築造における創意工夫を解き明かすことができるのならば、古墳の造り方を解明するだけではなく、築造技術の系譜なども追うことが可能になり、古墳のルーツを確かめることができる。そこから古墳について改めて考えると、これまでとはまた何か違った古墳の本質が垣間見えるのではないかと思い至った。(本書まえがきより)
<目次>
第1章　序論
　第1節　はじめに
　第2節　古墳研究のあゆみ
　第3節　古墳研究の成果と課題
第2章　墳丘構築法の再検討
　第1節　問題の所在
　第2節　墳丘構築法の検討　　
　第3節　小結　
第3章　高さからみた墳丘の変化
　第1節　問題の所在目的と
　第2節　分析の方法　
　第3節　分析結果　
　第4節　小結
第4章　墳丘立面形態の検討
　第1節　立面形態検討の意義
　第2節　事例分析
　第3節　立面形態からみた古墳の実相
第5章　円の比率からみた前方後円墳の変遷
　第1節　問題の所在と本章の企図
　第2節　企画図の作図法と用語
　第3節　後円部比率変遷の検討
　第4節　比率からみた前方後円墳の変化と地域的特質
第6章　葺石構築法とその変化
　第1節　葺石研究と問題の所在
　第2節　事例分析
　第3節　検討結果
　第4節　収束
第7章　古墳の副葬品における地域性
　第1節　弥生・古墳時代における地域性の諸問題
　第2節　石製腕飾類研究の検討
終章　古墳時代像の復元
　第1節　墳正および外表施設からみた古墳の変化
　第2節　古墳時代の社会
　第3節　総括研究成果と課題