※小造山古墳・小𡉕古墳測量調査報告書(こつくり山古墳・こぐろ古墳)の”ぐろ”の字がJIS規格外で注文確認メールで文字化けしてしまうため”土丸”としています　
<正誤表>
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<内容>
　小造山古墳は、吉備地域最大、全土でも第4位の墳丘長を誇る造山古墳と一連の系列に属するとされるが、それとの年代上の新古についてはさまざまな議論があった。今回の調査は、この議論に一定の帰結を示すことに主眼を置き、近年の趨勢とはやや異なるふうに結論を出せつつあることは考古学徒冥利に尽きる。今後、造山古墳の歴史的位置付けに迫っていくための前提の一つにもなり得よう。
一方の小土丸古墳についてもまた、それを含む一連の古墳のなかで盟主的な存在とみなされてきた天狗山古墳との関係が、新たな一知見として注目される。小さな古墳ではあるが、いわゆる雄略朝の問題として注目されてきた「造山・作山」後における吉備地域の古墳研究にとって、重要な材料になるものと思う。(序言より抜粋)
<目次>
第1章 小造山古墳の測量調査
　第1節 調査の目的と経過、方法
　第2節 調査の成果
　1.地理的・歴史的環境(渡瀬健太)
　2.墳丘(仲田周平・渡瀬健太)
　3.採集遺物
　　鉄器(渡瀬健太)
　　ガラス玉(仲田周平・野村弥穂)
　　埴輪(藤原佳美・野崎麻衣)
　　4.過去に採集された埴輪(澤田秀実)
　第3節 小結(澤田秀実)
第2章 小坑古墳の測量調査
　第1節 研究の目的と経過、方法
　　1.調査の目的(澤田秀実)
　　2.調査研究の経過および参加者、協力者(仲田周平・松木武彦)
　　3.調査の方法(仲田周平)
　第2節 調査成果
　　1.地理的・歴史的環境(宮崎約子)
　　2.墳丘(金澤奈摘)
　　3.採集遺物(岡田歩惟)
　第3節 小結(松木武彦)
第3章 考察
　第1節 墳丘形態からみた小造山古墳、小筑古墳(澤田秀実)
　第2節 円筒埴輪からみた小造山古墳の編年的位置付け(青木和寛・宮崎絢子)
　第3節 円筒埴輪からみた小筑古墳の編年的位置付け(鄭 鴻宗・宮崎絢子)
　第4節 小造山古墳で採集された甲冑片(渡瀬健太)
　第5節 測量データからTINを作成する考え方について(庄 政典)
第4章 むすび(松木武彦)