※著者が集成した中国書掲載の方格規矩鏡のデータをまとめた1冊です。のべ1500面の方格規矩鏡のデータを掲載。最初の10頁にて分類基準を明示し、11頁より集成資料のデータを掲載。
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【序】
野良考古学研究所(略称:野考研)は、野良アーキオロジストとして活動してきた筆者の私設研究所である。2015年4月より、細々と活動を行っていたが、筆者が拙文を学会査読誌に投稿するにあたり、銅鏡が掲載された中国書を集めることとなった。筆者は、2015年1月に岡山大学大学院社会文化科学研究科に提出した修士論文にて、日本列島出土の方格規矩鏡を分類した。そちらの集成分類データは拙文にて徐々に公開しているが、中国から舶載された日本列島出土鏡を研究するにあたって、中国の銅鏡を調べることが急務となった。従って、2015年より中国書に掲載された方格規矩鏡のデータを集成してきた。それが、のべ1500面を超えるデータとなり、1個人が保有するデータとしては膨大になったため、オープンソース化に着手し、その第1弾を『野良考古学研究所研究報告第1冊』として刊行するに至った。
　現在も中国書掲載の方格規矩鏡データは増え続けており、ある程度データが集まったところで続編を刊行できればと考える。また、方格規矩鏡データを集成するにあたり、副産物も生じている。従って、それらの情報も公開していくことを予定している。
　本書は「方格規矩鏡集成分類データ」であり、方格規矩鏡の写真・拓本・図面等は引用掲載していない。そちらの公開については、1個人では対応しかねるため、現在のところ考えていない。従って、個々の方格規矩鏡を調べるには原典にあたって頂きたい。巻末に「文献」を記しているため、どの書籍に掲載があるのかは分かるようになっている。
　本書を用いた研究論考については、今後様々な学会誌に投稿していく予定である。本データベースの公開により、筆者以外の多くの方が方格規矩鏡集成分類データを利用できるようになるので、今後方格規矩鏡研究が盛んになることを期待したい。

【目次】
序
凡例と方格規矩鏡の分類
方格規矩鏡集成分類データ
A:発掘調査報告書
B:出土鏡集成
C:雑誌
D:博物館蔵鏡
E:コレクション
F:拓本集
文献