【主な内容】※発行元ご案内分より
近年、府中市の発掘調査では、10世紀末以降国衙の遺構が見つからなくなるという見解が出ています。しかし、自治体史などをみますと11世紀以降も国司や在庁官人などが登場しています。では、11世紀以降国衙で働く人々はどこで勤務していたのでしょうか。そもそも律令制が変質した後、国衙とはどのような仕事をしていた役所なのでしょうか。また在庁官人とはどのような人たちで、どこでどのような仕事をしていたのでしょうか。武蔵武士たちは国衙とどのような関係であったのでしょうか。さらに鎌倉幕府成立以降は、武蔵国の国府(中世武蔵府中)はどうなっていくのでしょうか。今回の大会は、こうした疑問を議論しようとする大会です。

梶原　勝　大会の趣旨　中世武蔵府中の謎　　　　　　　　　
深澤靖幸　考古学からみた中世前期の武蔵府中
田中　信　在庁官人河越氏館の考古学的調査　　
菊池紳一　国司制度の変遷と武蔵国支配　鎌倉時代を中心に
山野龍太郎　武蔵国の府中に集う武士たち　　
北爪寛之　在庁官人の構成と職掌