紀元前4世紀から草原を支配していた匈奴は自ら記録を残さず、中国の文献では侵略と略奪を日常とする野蛮な遊牧集団とされていますが、元帝国が世界を制覇するはるか以前に草原を支配する強大な帝国を建設し、きらびやかな文化を保持していた事実が考古学研究の成果として明らかになっています。
　2011年に匈奴建国2220年を記念して開催された「匈奴の文化遺産」特別展に展示された300点余りの遺物を紹介した展示図録を韓国語版に翻訳しながら増補・改訂作業を加えた図録として443件の図版を介して絢爛としていた匈奴帝国の文化遺産を紹介しています。 「匈奴」の構成は、匈奴の歴史を簡単に紹介した1章、墓と生活遺跡を中心に紹介した2章、発掘された遺物を詳細に分類して紹介した3章及び写真目録をまとめた付録で構成されています。