<受賞>
・第4回尖石縄文文化賞(本書を含む業績で著者が受賞)
<内容>
　本書は縄文時代の特異な住居構造である敷石住居址について総合的な研究を試みたものである。著者は、これまでの敷石住居址研究の歩みとその課題を明らかにさせたうえで、その生成から終末にいたる変遷のありかたを、各地の事例にもとづいて詳しくあとづけ、さらに、敷石住居址のもつ祭祀的な性格について、石棒や埋甕との関係、敷石住居廃絶にみる儀礼的な行為から考察し、縄文時代における敷石住居のもつ歴史的意義に触れている。また、本書の巻末には敷石住居址発見遺跡の参考文献を付しており、今後の敷石住居址研究のうえで基礎的資料となるであろう。
<目次>
第1章　敷石住居祉研究の現状と課題
第2章　敷石住居杜の変遺とその性格
　第1節　屋内敷石風習の成立と張出部の起源
　第2節　横浜市洋光台猿田遺跡発見の柄鏡形住居社
　第3節　柄鏡形(敷石)住居成立期の様相
　第4節　柄鏡形(敷石)住居の発展と終末の諸相
　第5節　外縁部の柄鏡形(敷石)住居の様相
第3章　敷石住居祉と祭祀
　第1節　柄鏡形(敷石)住居と石棒祭祀
　第2節　柄鏡形(敷石)住居と埋甕祭祀
　第3節　柄鏡形(敷石)住居と廃屋儀礼
　第4章　敷石住居祉の歴史的意義
引用・参考文献
石柱・石壇をもつ住居址発見遺跡参考文献
柄鏡形(敷石)住居祉発見遺跡参考文献