<内容紹介>　
本年3月筑波大学を退職される前田潮先生の教え子、親交のある研究者25名による、「列島周辺をめぐる文化」「北海道島をめぐる文化」「本州島をめぐる文化」の3部構成からなる論文集。

<目　次>
　列島周辺をめぐる文化
ススヤ文化の葬制について 天野　哲也
ウスチ・アインスコエ遺跡出土の鈴谷式土器　木山　克彦
香深井A遺跡出土陶質土器の再考 臼杵　勳
オホーツク文化における威信財の分布について　　高畠　孝宗
装飾肢骨からみるオホーツク文化と周辺文化　　内山　幸子
「考古学的文化」の変容とエスニシティの形成-北海道島における考古学的エスニシティ論の試み-　加藤　博文
華北先史遺跡出土の海棲貝類素描　　加藤　真二
高句麗太王陵出土瓦・馬具からみた好太王陵説の評価　　桃崎　祐輔
　北海道島をめぐる文化
宗谷海峡周辺における続縄文土器の成立と展開　　福田　正宏
札幌市内の遺跡分布からみた続縄文時代の土地利用方法-道央部における続縄文時代の行動様式の復原にむけて-　石井　淳
蝦夷と昆布　　松本　建速
焼畑の考古学-北海道における焼畑跡の考古学的分析-　　横山　英介
同化・変容・残存-住居にみるアイヌ文化の成立過程-　　瀬川　拓郎
古人骨からみた北海道の人々とその位置　　石田　　肇
頭蓋形態からみた北海道アイヌの地域性とオホーツク文化人の影響　近藤　修
Diet Breadth and Life History in the Okhotsk: A Preliminary Comparison of North and East Hokkaido　　MARK J. HUDSON
　本州島をめぐる文化
縄文階層社会の存否に関する予備的考察-考古学的属性と出土人骨の形質との対比から-　　山田　康弘
南関東における縄文時代の沿岸性遺跡に関する一考察-序章-　沖松　信隆
東北地方太平洋岸弥生時代以降における漁撈民の多様化-仙台湾周辺出土回転式銛頭を手がかりとして-　　山浦　清
側面索孔燕形銛頭考-東日本弥生文化における生業集団編成のあり方をめぐって-　　設楽　博己
国家形成初期における水上交通志向の村落群-千葉県印旛沼西部地域を例として-　　田中　　裕
松戸市行人台遺跡の鋳造鉄斧と多孔式甑-東京湾沿岸地域と渡来系文物-　　日高　慎
中世地下式坑の形態変遷について　　大森　隆志
生活復原資料としての鳥類遺体の研究-カモ亜科遺体の同定とその考古学的意義-　　江田　真毅
友人,前田潮-学者として,教育者として-　　V.A.ゴルベフ