※朝日新聞(第2千葉)の10月4日朝刊に掲載されました。
※駿台史学会選賞を受賞しました。

<内容>
古墳時代における房総の特色は、先取的指向、海上交通の拠点、文化の終着・熟成の地であったという点であり、出現期古墳の早期伝播、前期・中期の大形前方後円墳、後期における前方後円墳の独自な展開、終末期方墳の隆盛など古墳時代各時期を通じての傑出性を示している。また水系単位の小領域・文化圏の形成など、関東圏では毛野と並んで多彩な文化内容の凝縮された地域ともいえる。本書では、首長系古墳の消長、土器の編年研究、横穴式石室の研究、群集墳の動向、祭祀遺跡の実態などを通じて房総の古墳文化の地域色を整理し、空白と復活、低迷と繁栄の波をもつ段階的変化の過程を明らかにする。

<目次>
第�吃�前期古墳論考
　第1章房総の出現期古墳
　第2章小櫃の一首長墓をめぐる考察
　第3章古墳前期から中期への集落の展開
第�局�中期古墳論考
　第1章上総における古墳中期土器編年と古墳集落の諸相
　第2章房総の古墳中期土器とその周辺
　第3章房総の古墳時代祭祀遺跡
　第4章房総における古墳時代中期群集墳の展開
第�敬�後期終末期古墳論考
　第1章房総における古墳中期から後期への移行
　第2章上総地域の鬼高式土器
　第3章房総の古墳後期土器
　第4章九条塚古墳の再検討
　第5章戸崎古墳群研究序説
　第6章小櫃小糸湊川水系圏の横穴式石室
　第7章上総の横穴式石室と前方後円墳
　第8章上総南西部における古墳終末期の様相
第�孤�研究史
　君津地方古墳調査研究史