<内容>
　国士舘大学教授であった故大川清先生の学恩に報いるべく、7回忌記念事業として国士舘大学・早稲田大学の教え子・関係者による刊行会によって編集・刊行された。
大川清先生の研究の根幹となる論文や入手困難な文章を中心に編集された著作集。

<目次>
大 川 先生のこと　　須 田 勉
大 川 清 先生の歴史考古学構想　　坂 誥 秀 一

　第一章　古代の生活と生産
1　竪穴焼土考　　『安房勝山田子台遺跡』　　早稲田大学考古学研究室報告第三冊　昭和二九年
2　カマド小考　　『落合』早稲田大学考古学研究室報告第四冊　昭和三〇年
3　土器製作技術の実態　-ロクロ以前と以降-　　『月刊歴史公論』第六巻第五号　昭和五五年
4　須恵器生産組織考　-九世紀頃の下野国-　　『考古学叢考』中巻　昭和六三年
5　土器総論、古墳・歴史時代土器総論、土器の名どころ、「赤彩土器」の分類と名称　　『日本土器事典』　平成八年　《『古代の瓦』に再録》
6　墨書土器　　『日本土器事典』　平成八年
7　古代東国出土の施釉陶器(はしがき)　　『特別展　古代東国出土の施釉陶器』　平成一三年

　第二章　屋瓦と瓦屋
1　琉球古瓦調査抄報　琉球政府文化財保護委員会編 『文化財要覧』　昭和三七年　《『古代の瓦』に再録》
2　屋瓦　『新版考古学講座』第一巻 通論(上)　昭和四三年
3　瓦塼　『新版考古学講座』第七巻 有史文化(下)　昭和四五年
4　蓮花文様の瓦と蓮　『蓮の話』第二号　平成九年
5　瓦窯　『新版仏教考古学講座』第二巻 寺院　昭和五〇年
6　窯構造名称論　『論争・学説　日本の考古学』第六巻 歴史時代　昭和六二年
7　造東大寺司造瓦所の実態　『国士舘大学人文学会紀要』第一六号　昭和五九年《『古代の瓦』に再録》
8　延喜木工寮式の作瓦について　『国士舘大学文学部創立二〇周年記念論文集』　昭和六一年
9　文字瓦研究の方法　『季刊考古学』第一八号　昭和六二年　《『古代の瓦』に再録》
10　東国国分寺造営時における造瓦組織の研究　-瓦塼文字を中心として-　　『国士舘大学人文学会紀要』第五号　昭和四八年
11　上野国分寺文字瓦人名小考　『翔古論聚』　平成五年
12　女性戸主の人名瓦　-武蔵国分寺出土-　『国立博物館ニュース』第四九八号　昭和六三年
13　武蔵国分寺創建時の造瓦組織　『国士舘史學』第三号　平成七年

　第三章　近世・近代の考古学
1　烈公の製陶知識　　『特別展 -郷土の伝統産業- 水戸藩のやきもの』　昭和五九年
2　益子の汽車土瓶　-滝沢窯出土品を中心として-　　『国士舘大学人文学会紀要』別冊第一号　昭和六四年
3　考古遺物としての益子焼　　『栃木県考古学会誌』第一一号　平成元年

　第四章　炉辺雑感
1　瓦は生きている　(貧書生ひとり山間のカマをたずねて)　　『日本経済新聞』　昭和三六年二月一七日
2　蘇峰老と秋艸道人　『會津八一記念館会報』第一六号　平成四年八月
3　下野薬師寺の鬼瓦　　『栃木県考古学会誌』第一五集　平成五年
4　生まれてはじめて掘った須恵器窯　　『月報陶器講座』　第六回配本第四巻　昭和四七年
5　古代産金の里　　栃木県馬頭町観光協会　昭和六三年三月
6　書評　斎藤忠著　墳墓の考古学　斎藤忠著作選集4　『季刊考古学』第五九号　平成九年五月