本書には、伊勢湾と三河湾の製塩土器の総説、土器製塩の開始についての議論、製塩遺跡の構造、古代における塩の流通、製塩遺跡における動物性遺物の存在形態を扱った研究報告と、664 件の製塩遺跡・製塩土器出土遺跡の情報、220 件の土器製塩関連文献を土器製塩研究の基礎データとして収録しました。今後、本書が東海地方の土器製塩研究に資する一書となれば幸いです。(「刊行にあたって」より)

<目次>
第1部　研究・報告編
　立松　彰　伊勢湾と三河湾の製塩土器
　贄　元洋愛知県における縄文・弥生時代の製塩土器に関する問題点
　早野浩二　製塩遺跡の空間構成についての基礎的研究
　森　泰通　東海地方における古代土器製塩覚え書き2009—内陸部から出土する製塩土器の意味を考えるために—
　新名　強　三重県における製塩技術の展開について
　川添和暁　動物性遺物からみた松崎遺跡の検討
　考古学フォーラム　佐久島の遺跡
第2部　資料編
　地域各説(岐阜県・静岡県・三重県)
　　・岐阜県　伊藤　聡
　　・静岡県内出土の製塩土器　鈴木敏則
　　・三重県　山本達也　
　製塩遺跡・製塩土器出土遺跡一覧　
　　・愛知県
　　・岐阜県
　　・静岡県
　　・神奈川・長野・和歌山県
　　・三重県
　塩関係木簡一覧
　土器製塩関連文献目録