<内容>
　近年、山梨県内では八ヶ岳南麓から甲府盆地西部で縄文時代前期前葉の中越式期〜有尾式期にかけての調査事例が注目されている。これまで長野県で議論されてきた中越式期の様相は、山梨県側からどうみえるのか。研究集会では山梨県内の調査事例を紹介し、長野県をはじめとする周辺地域と比較し、今後の前期前葉の研究の課題と方向性を考えてみたい。(開催趣旨より)
<目次>
　中越式期に関する主な遺跡と文献
佐野隆　山梨県北西部の中越式期遺跡の様相
保阪太一　甲府盆地周辺頭の中越式期遺跡の様相　中火田遺回の調査成果から
小松隆史　中越文化研究の鍵　八ヶ岳西南麓から諏訪盆地の調査成果
小池孝・小池勝典　中越遺跡の縄文前期集落　これまでの調査成果から
澁谷昌彦　中部地方における前期前葉の土器変遷と編年
谷藤保彦　関東北西部における前期前葉の様相
河西学　胎土からみた土器の産地と移動　中部高地の縄文前期土語を中心に
千葉毅　阿久型方形柱京列の分析についての現状と課題
櫛原功一　中越式期の竪穴住居と集落
村松佳幸　山梨県の中越式期の石器
大工原豊　中越式及び併行期の黒曜石の流通　関東・中部地方の黒曜石の流通について
佐々木由香　縄文時代前期の堅果類利用　堰□遺跡出土資料を中心に
<紙上発表>
建石徹・大工原豊・佐野隆・千葉毅・二宮修治　板橋遺跡出土票曜石資料の産地分析