※発行元品切れとなりました(2022/12/23確認)⇒増刷分が入荷いたしました(23/2/20)
※別刷りでA3サイズの「全国・中国四国地方 中期古墳副葬品編年表」付です(A4サイズに折りたたんだ状態で出荷します)
※2022年12月3日(土)・4日(日)開催。第20回大会から継続してきた『中期古墳研究の現状と課題』の総括編となる大会です。
【開催趣旨】
当研究会では第20回研究集会から『中期古墳研究の現状と課題』と題して中期古墳の研究に取り組んだ。これまで2017年度(徳島大会)、2020年度(鳥取大会)で各種副葬品の編年の検討、2018年度(岡山大会)で対外交渉の実態、2019年度(広島大会)で埋葬施設の様相、2021年度(愛媛大会)で各地の土器編年とその併行関係について議論を進めた。中国四国前方後円墳研究会では、第25回研究集会において、これまでの研究集会の総括を行う。列島規模と地域ごとでの各種編年要素のクロスチェックを行い、中期古墳編年の再構築とそこから見出される古墳時代中期社会の復元を試みる。
今回の研究集会では『中期古墳の研究の現状と課題�此戮箸靴董�副葬品の広域編年や土器の併行関係を確認したうえで、地域ごとの古墳築造状況の展開と画期を明らかにする。画期の背景には、墳形や埋葬施設にみられる在地の主体性や石棺・各種遺物にみられる地域間交流、王権との関係、渡来系集団や手工業生産とのかかわりなど、様々な社会変動があると考えられる。このように各地域で多面的な交流や影響を受けながら社会構造に変化がもたらされることから、古墳の築造動態の整理をとおして、地域社会の画期や地域社会の特質などについて検討する。
　また、古墳時代中期は半島系の要素が副葬品や遺構などから見出されるように、対外交渉が活発になる時期でもある。副葬品の広域編年を検討するうえで重要な暦年代論について、東アジア的な視座からの検討を試みたい。くわえて、文献からは倭の五王が南朝に遣使したことが知られる。東アジア的視点から倭の五王がどのように評価できるのか、列島内における評価との相違点などを明らかにすることで古墳時代中期の社会構造、また、それらが地域社会にどのような影響をもたらしているかについて考えたい。
　以上、王権の動向や対外交渉の実態なども考慮のうえ、副葬品の広域編年、地域の土器編年や埋葬施設などにみられる在地の要素などをふまえて、地域の画期を見出し、「集成編年」の再構築を試みる。

[研究報告]
研究報告1 岩本 崇「中期古墳年代論 相対編年とその暦年代」
研究報告2 諌早直人「馬具の暦年代論と古墳時代中期の対外交渉」
研究報告3 田中史生「文献からみた古墳時代中期と東アジア」
研究報告4 岸本直文「河内政権と中四国」
[地域報告]
地域報告1 森藤徳子　鳥取県
地域報告2　吉松優希　島根県
地域報告3　寒川史也　岡山県
地域報告4　村田晋・永野智朗　広島県
地域報告5　岡田裕之　山口県
地域報告6　真鍋貴匡　香川県
地域報告7　栗林誠治　徳島県
[誌上報告]
地域報告8 冨田尚夫　愛媛県
地域報告9 宮里 修　高知県 ´
【全国・中国四国地方 中期古墳副葬品編年表 文献一覧】
【別刷り 全国・中国四国地方 中期古墳副葬品編年表】