※本図書は図版編にあたり、関連図書に掲載の報告編が発表要旨になります。
<開催趣旨>
古代の官衡や集落遺跡を考える際、空間を区画する施設と、空間をつなぐ門は重要な要素であり、また、空間の差異や共通性などが鋭く現れる場である。近年の発掘調査によって、門と考えられる遺構が各地の官衛や集落で度々発見され、事例を比較検討できる環境が醸成されつつある。ところが、門や囲続・区画施設について体系的に取り上げた研究はほとんどなく、事例を集成し比較検討をおこなうことにより、官衛・集落遺跡研究に稗益するのではないかと考えるに至った。

こうした点をふまえ、第13回古代官衡・集落研究会研究集会では、このうち主として「門」を取りあげて、門の規模・構造の類型や、門の機能。役割を考えてみることとした。さらに、門の規模や構造などに時代差・地域差は存在するか、時代や地域を越えた共通点はあるかといった点の考察を試みることとした。また、当研究会では考古学のみならず、考古学以外の分野の研究者にも同一テーマでの検討をお願いし、今回も文献史学。建築史学の視点から門を考察していただくこととした。考古学・文献史学・建築史学各分野からの総合的検討を通じ、これまで官衡・集落遺跡における遺構の中でも比較的地味な存在であった門に注目してみたい。

<目次>

I 都城の門　※約150頁

�� 官衡の門　※約230頁

�� 遺構一覧表　※約70頁

表1 都城の門遺構一覧

表2 官衡の門遺構一覧

表3 掲載図出典一覧

遺跡目次(掲載図版付き)

<書評>

11年1月12日読売新聞