<内容>　※今大回は山口大会です
　研究集会では、まず既往の「集成編年」からの位置づけの変更点を諸地域において確認し、地域ごとの古墳築造状況の展開と画期を明らかにします。諸地域の画期の背景には、在地の主体性・地域間関係・倭王権を介した広域の社会変動・対外交渉などさまざまな交流の影響を想定できることから、各地における古墳築造の実態から、その画期の背景と地域的特質について議論することとします。
　また、広域の社会変動を視野に入れた議論に備えて、広域編年を様式という観点から説明することを試みることとします。さらに、東アジアの社会変動との係を議論するため、最新の研究動向をふまえた中国交渉や韓半島交渉など対外交渉の実態と問題点の析出も行います。(本書開催趣旨より抜粋)
<目次>
〔基調報告〕
田中晋作　古墳時代前期の政権構造について　大和盆地東南部地域の勢力から佐紀・馬見古墳群の勢カヘ
〔研究報告〕
趙晟元(翻訳:宮里 修)　3〜 4世紀における韓国嶺南地域と日本の交流について
藤井康隆　三国両晋時期の中国文物と古墳時代前期の倭
岩本 崇　古墳時代前期暦年代と副葬品様式の試論
〔地域報告〕
1.山陰　松山智弘
2.山陽東部　寒川史也
3.山陽西部　河野正訓
4.四国東部(香川県・徳島県)における前期古墳の様相　栗林誠治
5.四国西部(愛媛県・高知県)の前期古墳編年　冨田尚夫
〔中国四国地方 編年の基準となる前期古墳〕
鳥取県
島根県
岡山県
広島県
山口県
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
〔補遺〕
(2015『前期古墳編年を再考する2 表要旨集・資料集』中国四国前方後円墳研究会第18回研究集会)土器編年の基準資料(四国北西部)