<目次>
序
第1章　古墳時代国家形成論
目的
考古学による一九九〇年代以降の国家形成論
分析視角
考古学からみた国家形成プロセス
まとめと課題
第2章　首長墓系譜論の系譜
目的
用語上の問題
首長墓系譜論の展開
首長墓系譜論の特質と問題点
器物保有と首長墓系譜
首長墓系譜の継続面の意義
「一代一墳」の再検討
複数埋葬からみた首長墓系譜
首長墓系譜の構成形態
首長墓系譜の形成背景
第3章　威信財論批判序説
威信財研究の展開
日本考古学における威信財研究
威信財研究の問題点と課題
第4章　鏡保有と古墳の出現
目的
威信財論と古墳出現論
鏡の流通・保有状況の変遷と古墳の出現過程
古墳の出現と鏡の社会的役割―「伝世鏡」論の再賦活
第5章　鏡保有と首長墓系譜
目的
首長墓系譜における鏡の保有状況
首長墓系譜における鏡の意義
課題と展望

第6章　器物保有と国家形成
目的
理論的射程
「伝世鏡」と古墳の出現
弥生「龍」と初現期倭製鏡
「政権交替」論と鏡の保有
鏡保有の継続と断絶
課題と展望
第7章　国家形成と時空観
ねらいと方法
空間観
時間観
国家形成と時空観
付章　「政権交替」論小考
目的
政権交替論の展開と現状
政権交替論の展望と課題