※2018年5月12日・13日開催　
※66頁までが発表資料、67頁から資料集成となっております
<開催要旨>※本書より
中四国縄文研究会では、土器をテーマとした研究会が幾度も行われ、中四国地方の土器研究は大きく進展した。この間、各県で得られた資料は膨大な数にのぼるが、その中に在地の土器とは考えにくい土器が混じることが知られている。このような言わば「外来系土器」は、個々の土器については各報告書に由来が記載されている。しかしながら、どのような地域の、どの時期の型式が、どのように流入しているのか、中四国地方全体を俯瞰する作業はこれまでに行われてこなかった。
このような状況を鑑み、第29回中四国縄文研究会では「中四国地方における外来系土器」を主要テーマとして取り上げることとした。各県の「外来系土器」こついて出土状況を確認し、基礎的な情報の共有を主眼とするものである。また、各県の情報をもとに、遠隔地由来の土器が該地になぜ登場するのかを議論するとともに、各地域の在地型式を改めて確認したいと思う。
<発表資料目次>
柳浦俊―『轟式・曽畑式の中四国地方への波及』
千葉豊『後期東日本系土器の中国・四国地方への波及について』
幸泉満夫『縄文後晩期における九州系土器の中国・四国地方への波及』
宮里修『晩期東日本系土器の四国・瀬戸内地方への波及』
漬田竜彦『縄文時代晩期にみる東日本系土器の中国地方山陰への波及』
福永将大『異系統土器論に関する一考察―縄文後期中葉土器群の事例から一』
<集成資料目次>
広島県の外来系土器の概要(辻満久)
岡山県の外来系土器の概要(杉山一雄)…
鳥取県の外来系土器の概要(漬田竜彦・久保穣二郎)
島根県の外来系土器の概要と検討課題(幡中光輔)
山口県の外来系土器の概要(小南裕―)
愛媛県の外来系土器の概要(兵頭勲・幸泉満夫)
徳島県の外来系土器の概要(久保脇美朗・高島芳弘・湯浅利彦・中村豊)
高知県の外来系土器の概要(宮里修)