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〈主な内容〉
考古学・地質学・歴史学のコラボレーションによる「出雲」の研究によって古墳時代の墓制と他界観の実態に迫る

〈目次〉
序章　黄泉国訪問神話と古墳時代墓制をめぐって　岩本崇・高橋周
1.出雲と「黄泉国訪問神話」
2.「黄泉国訪問神話」と古墳時代墓制
3.「黄泉国訪問神話」とは
◆コラム1　横穴式石室とは
第1章　古墳時代墓制としての出雲型石棺式石室　岩本崇
1.はじめに
2.出雲型石棺式石室のプロセス
3.出雲型石棺式石室の地域的特質
4.出雲型石棺式石室にみる在地性の背景
第2章　古墳時代後期の出雲の再生阻止儀礼　坂本豊治
1.はじめに
2.縄文〜古墳時代前半期の埋葬
3.古墳時代後期の埋葬
4.まとめ
第3章　地球化学者は考古学試料をどのようにみているのか　嵩山・和久羅山の石材を用いた横穴式石室の特定　亀井淳志
1.はじめに
2.マグマをつくる部分融解
3.地球におけるマグマの発生
4.玄武岩質マグマの生成
5.花崗岩質マグマの生成
6.マグマに生じる化学組成の多様性
7.嵩山・和久羅山の石材が利用されている横穴式石室の特定
◆トピック1
石室・石棺石材の原産地推定法のこれまでとこれから
第4章　黄泉国訪問神話と出雲　高橋周
1.「黄泉国」とは何か
2.「黄泉国訪問神話」を考える　古代の慣行との関係
3.「黄泉国訪問神話」を考える　場をめぐって
4.まとめ
◆トピック2　猪目洞窟遺跡≒「黄泉の坂・黄泉の穴」
◆コラム2　「閉ざされた棺」と「開かれた棺」
第5章　考古資料から見た弥生　古墳時代出雲地方の特質　形成と位置　古谷毅
1.山陰地方における地域間交流とルート　出雲国の領域と境界
2.「火処」をめぐる社会的意義
3.学際研究と考古学研究
◆コラム3　竪穴式石槨
終章　課題と展望　岩本崇
1.本書の成果と課題
2.今後の展望