※既刊の初入荷です
【内容】※本書の訳者まえがきより
本書は、博物館や遺跡を訪れた時に、 目の前にあるヒエログリフを少しでもよいから読んでみたいという人にお薦めです。原書を手にとってパラパラと見た時に、これは良い本だと思いました。何が良いかというと、カイロ、エジプト博物館の所蔵品を多く扱っていることです。エジプト好きが高じてエジプトに旅行に行ったとしたら、遺跡だけではなくカイロにある博物館も必ず訪れるでしょう。この本で勉強したそのままの碑文でも、遺物の実物を目の前にしてそこに書かれているヒエログリフを理解できれは、古代エジブトの世界をぐっと身近なものに感じることができます。また、練習問題に、遺物のカラー写真を見ながらヒエログリフを読んでいく問題が多くあるところも良い点です。印刷用に作られたヒエログリフの文字ではなく、遺物に書かれたヒエロクリフを読むことで、実物を見ながら読む実践力を養うことができます。(中略)
古代エジブトのヒエログリフに興味がある人が手始めに読んでみるのにちょうど良いレベルの本だと思います。この素晴らしい本を日本の皆さんにも読んでいただきたいと思い翻訳しました。この本を手に、ヒエログリフが読める楽しさを是非味わってみてください。
【目次】
第1章:エジプト語のアルファベット
第1課:文字の区分
第2課:翻字と発音
第3課:エジプト語のアルファベット
第4課:文字の配列
第5課:人や神のエジプト語の名前
第6課:決定詞と形容詞
第7課:接尾代名詞
第8課:両数と複数
第9課:非動詞文(動詞の無い文)
第10課:動詞文
第2章:アルファベットの次に
第11課:2子音文字
第12課:所有の表し方
第13課:敬意を表す倒置
第14課:分詞と関係形
第15課:2子音文字をもう少し
第16課:2子音文字をさらにもう少し
第17課:3子音文字、4子音文字、それ以上の子音を持つ文字
第18課:多子音文字をもう少し
第19課:憤用句
第20課:東西南北
第21課:場面の説明書き
第3章:王の名前と称号
第22課:王の名前についての予備知識
第23課:初期王朝時代の王の名前
第24課:古王国時代
第25課:第1中間期と中王国時代
第26課:第2中間期と新王国時代
第27課:新王国時代以降
第28課:王の治世年
第29課:いろいろな時代の王の記念物
第4章:称号
第30課:王妃、王子、王女
第31課:宮廷における役職の称号
第32課:行政職の称号
第33課聖職者の称号
第34課:記念物に見られる称号と親子関係を表す記述
第5章:祈りの言葉
第35課:基本的な供養文
第36課:供養文に出てくる神々
第37課:ホルスの4人の息子
第38課:言葉による供物
第39課:祭祀の受け手
第40課:供物リスト
第6章:もっと読んでみよう
第41課::不定詞を使った説明書き
第42課: 命令形
第43課:引用の表し方　ジェド・メドゥ
第7章:力だめし
第44課:神殿、墓、 構
第45課:ハルクフ(またはヘルクゥフ)の自伝
第46課:カデッシュの戦い
付記
付記A:練習問題の解答
付記B:代名詞一覧
付記C:文字検索リスト
付記D:文字リスト
付記E:単語リスト(エジプト語から日本語)
【著者略歴】
ジャニス・カムリン
ペンシルヴェニア大学にてエジプト考古学の博士号を取得。ペンシルヴェニア大学、ヴィラノヴァ大学、カイロ・アメリカ大学にて教鞭を取る。一般の聴衆に対し、古代エジプトについての多くの講義を行っている。現在、エジプト考古最高議会事務局長ザヒ・ハワス博士による多くの出版に携わっている。遺跡の保存と維持を目的としてエジプト地図を作製しているSCAおよびEAISマッピング・プロジェクトの顧問を務める。
【訳者略歴】
斎藤久美子
早稲田大学文学研究科博士後期課程単位取得退学
日本学術振興会特別研究員(2003年〜 2006年)
現在、早稲田大学エジプト学研究所客員研究員