※平成25〜28年度科学研究費基盤研究一般(B)「近畿における初期農耕集落形成をめぐる考古学的研究」の研究成果をまとめた1冊です。

<主な目次>
序章　近畿地方弥生集落における初期農耕化をめぐる諸問題(森岡秀人)
第1章　時間軸をめぐる問題と遠賀川空間の展開
第1節　「突帯文」から「遠賀川」への研究現状と課題(柴田将幹)
第2節　遠賀川式土器の特質と広域編年・暦年代(田畑直彦)
第3節　大型壺からみた遠賀川式の近畿地方への定着過程とその特質(山本亮)
第4節　農耕化意識の環濠(壕)と墓葬の広がり(川部浩司)
第5節　大陸系摩製石器の伝播と選択的受容(櫻井拓馬)
第6節　近畿地方における農耕開始期の集団統合原理(寺前直人)
第2章　生産構造の諸画期からみた近畿地方の初期農耕社会
第1節　近畿地方における青銅器生産の態様と系譜(國下多美樹)
第2節　縄文ー弥生移行期におけるアカガシ亜属の利用(村上由美子)
第3節　近畿地方における鉄器使用の会誌とその後の生産(今井真由美)
第4節　動物考古学からみた農耕化現象と集落立地の反映(石丸恵利子)
第5節　山城地域における初期農耕集落の石材利用　雲宮遺跡を例に(朝井琢也)
第3章　農耕集落形成過程の地域的分析
第1節 雲宮遺跡における弥生前期の環濠集落(桐山秀穂)
第2節 乙訓地域の弥生集落と展開画期(岩崎 誠)
第3節 比叡山西南麓における弥生前期の微地形復元と遺跡立地(伊藤淳史)
第4節 農耕開始期の近畿集落の竪穴建物とその特性(上田裕人)
第4章　初期農耕集落の発達と複雑化をめぐるモデル論の展開
第1節　初期農耕集落の定着と複雑化　研究状況の整理と展望と雲宮遺跡(若林邦彦)
第2節　近畿地方における初期農耕集落の規模と立地(桑原久男)
結章　近畿初期農耕社会の成立にみられる諸変動と画期(森岡秀人)
付章　遠賀川文化圏を訪ねて　調査・研究活動の歩み(麻森敦子)