レビュー一覧

築城技術と遺物から見た古代山城　発表資料集

古代山城に関する、とてもハイレベルな資料集。とても勉強になります。

泉官衙遺跡 : 陸奥国行方郡家出土土器・木簡の報告

国指定史跡泉官衙遺跡（旧名称「泉廃寺跡」）は、『泉廃寺跡』という箱入り上製本の立派な報告書が2007年に刊行されているが、出土遺物がほとんど掲載されていないため、本書が作成されたものと思われる。

筑前国分寺跡3 西外郭施設・付帯施設の調査 裏山遺跡

国史跡筑前国分寺跡の寺域区画部分3地区などの報告。巻頭カラーの空撮に調査区を示しているのは大変分かりやすい。七重塔復原図を載せた表紙が良い。

東名遺跡群2　東名遺跡第2次・久富二本杉遺跡　第4・5分冊　遺物編

第４分冊は土器・石器・貝製品・骨角製品、第５分冊は木製品と編組製品の報告。特にカゴなどの編組製品は国内有数の内容で目を見張るものがある。

松帆銅鐸調査報告書2　調査研究編

舌を伴う銅鐸7個が発見された松帆銅鐸の2冊目の文献。保存処理結果や淡路島で発見された3点の銅鐸を含む事例との比較検討などを掲載。厚みのある紙質のため、通常の頁数以上の重量感がある。

史跡会津藩主松平家墓所

会津若松市東山と猪苗代町の2箇所が国の史跡に指定されている。見禰山頂にある初代会津藩主保科正之墓と麓にある土津（はにつ）神社を石畳の参道で結ぶ独特な景観を呈している。本書は、参道の確認調査報告となっている。

金山城跡・月ノ池 : 史跡金山城跡環境整備事業に伴う発掘調査報告書

国史跡金山城跡の本丸である「実城山」の史跡整備に伴い実施された戦国時代の石積み貯水池「日ノ池」と「月ノ池」の調査のうち、月ノ池の発掘調査報告書。なお、日ノ池の発掘調査記録については、『史跡金山城跡環境整備報告書　発掘調査編』に掲載されている。

古代たまの寺とみほとけ

武蔵国分寺や、武蔵国府内にあった「多磨寺」をはじめ、「たま各地」にあった小規模な仏堂の痕跡を示す瓦塔などの仏教関連遺物を紹介した企画展図録。

大船C遺跡　平成8年度発掘調査報告書

霊園造成に伴う記録保存として開始された発掘調査だったが、縄文時代前期末から中期末にかけての集落跡が良好な状態で発見され、国の史跡および世界文化遺産となった。掘り込みの深い竪穴建物跡が目立ち、深さ2.4メートルにも及ぶ事例は国内最深の可能性がある。

特別史跡　大野城跡

特別史跡大野城跡の発掘調査報告書のほとんどがB5版サイズで古く、全体像も分かりにくい。本書は、大野城跡を理解するうえで格好のガイドブックとなっている。