レビュー一覧

  • 音楽の起源 東西古代世界における音楽の生成

    音楽の起源 東西古代世界における音楽の生成

    マトリョーシカ さん

    古代音楽研究においてまず名前が上がるのがCurt Sachsであるが、本書は様々な地域における古代の音楽について詳細に論じられている。例えば古代ギリシアの章では、テトラコードやハルモニア音階といった現代の音楽の礎ともなる音楽理論が述べられており、非常に面白い。しかし、ある程度の前提知識が必要となるため、本書のみを読んですべてを理解するのはかなり難しいと思われる。
  • Symbols in Action : Ethnoarchaeological Studies of Material Culture

    やよいちゃん さん

    年齢・性別・民族・社会的役割…などがモノにどのように表象されるのか。実際の民族を元に分析されたもので、例えば婚姻などで違う民族にヒトが移動した際に、モノの要素がどのように変化するのかなど、グラフや数値で明示されているので、日本の先史時代の研究にも応用ができそうだなと自身の研究で検討する上でとても参考になりました。全部訳せなくて部分読みですが、興味深い本でした。
  • 古代エジプトの音楽

    マトリョーシカ さん

    古代エジプトの音楽を扱う日本語の書籍で、本書を超えるものは今現在他に存在しないのではないか。本書はLise Mannicheによる"Music and Musicians in Ancient Egypt"の訳本で、彼女自身音楽の専門家ではないため、音楽学的な観点からの説明がやや欠けているように感じるが、古王国時代から末期王朝時代に渡って、古代エジプトの音楽が広く扱われている。楽器も、弦楽器、管楽器、打楽器と網羅しており、軍楽や宗教的な場面での音楽といったように、テーマ分けされているのも非常にわかりやすい。しかし、巻頭に写真がいくつかまとめてあるものの、本文中で用いられている図はすべてスケッチによるものであり、細部が曖昧で、現物や報告書との差異を感じるものもある。
  • ローマ帝国の神々 : 光はオリエントより

    投稿者名未設定

    ローマ帝国内で信仰されていた宗教についてざっと概観することができる。エジプトやシリア由来の神々、キュベレ、ミトラス教、ユダヤ教、キリスト教等が取り上げられている。
  • 古代オリエントの宗教

    投稿者名未設定

    紀元後2世紀頃からイスラム教の広まる13世紀頃までのオリエント地域の宗教について、旧約・新約の「聖書ストーリー」との関係から解説している。やや複雑なところもあったが面白かった。
  • 多神教と一神教 : 古代地中海世界の宗教ドラマ

    投稿者名未設定

    古代地中海世界の宗教について、多神教から一神教に移り変わっていく過程における人々の心性に着目しながら考察している。第6章の「二分心」のエピソードが面白かった。
  • 聖書vs.世界史 : キリスト教的歴史観とは何か

    投稿者名未設定

    「普遍史」(キリスト教的歴史観)の成立と衰退を概観することができる。ヨーロッパの人々がキリスト教的世界観と現実の知識をなんとかすり合わせようとした努力の過程は、現代からみるととても興味深い。
  • 古代オリエントの歴史

    投稿者名未設定

    ヘレニズム時代までの古代オリエント史。教科書のように簡潔にまとめられていて読みやすい。
  • 弥生の布を織る 機織りの考古学

    やよいちゃん さん

    弥生時代以降の糸作りや布生産について、網羅的に把握できる良書です。実際に出土した遺物の検討の他、民俗事例や実験に基づいて、その生産過程について復元がされており、遺物のみではなかなか掴みにくい紡織技術についてわかりやすく説明されています。織り方の種類、糸の素材、道具など基礎知識も得ることができ、絶版で入手が難しい書籍ですが、手元に置いておきたい書籍です。
  • 埼玉の弥生時代

    やよいちゃん さん

    第1部では各項目ごとに研究史がまとめられ、当時の現状や課題などの共通認識が整理されていて、とても勉強になりました。論考編は埼玉県域を中心とした分析ではありますが、北関東や南関東、中部高地、他地域との広域的な関係性を考えられるものが多く、東日本の弥生時代社会の動態を検討する上でもとても興味深い1冊です。巻末の参考文献一覧、報告書を探す際に大変役に立ちました。ありがとうございました。