レビュー一覧

  • 徳川御三家江戸屋敷発掘物語 尾張家への誘い(第2版)

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    大名屋敷の発掘調査は、江戸考古学の「華」と言える。特に尾張家・紀伊家・水戸家の徳川御三家は「特上」である。本書は、市谷邸(上屋敷)、麹町邸(中屋敷)、戸山荘(下屋敷)からなる尾張家の屋敷や、その「お庭焼」である「楽々園焼」などについて、考古学や絵図などからアプローチしたものである。平成18年の初版は、好評につき、平成21年に2版が発行されている。尾張家と言えば、テレビドラマ「暴れん坊将軍」で、将軍吉宗に対して何かと敵対心を持って対立する中尾彬演じる尾張藩主を思い出してしまう。成敗!…
  • 四谷塩町からみる江戸のまち : 近世考古学の世界

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    都内で「江戸遺跡」の発掘調査件数が最も多い新宿区。膨大な報告書の山から必要な情報を探り出すのが大変な今日この頃ですが、本書は、その手助けともなる内容。城や大名屋敷などに注目が集まりやすい中で、主に町人地について、多種多様な情報を引き出すことができ、とても参考になります。谷川章雄先生ら4篇の論考も秀逸で、近世考古学のひとつの到達点を示す好著。近世考古学に、あまり興味のない方にもおすすめです。
  • よみがえらそう 紫香楽宮〔決定版〕 紫香楽宮と甲賀寺

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    聖武天皇の気まぐれ?で、短期間のうちに平城宮から恭仁宮、紫香楽宮、難波宮と遷都をくりかえして、結局、平城京にもどるという迷走ぶりの産物でもある紫香楽宮を知るためにつくられたとても内容の濃いガイドブック!平成6年(1994)の初版以来、発掘調査成果を反映させて、何と7訂、25年にも及びバージョンアップされてきており、信楽町→甲賀市の本気度が伝わってくる好著。まさに決定版。おすすめです。
  • 古代出雲の中心地・松江 田和山・神後田から国府・国分寺へ

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    開館10周年をむかえた松江歴史館。中国地方(山陰・山陽)の原始・古代の国史跡が最も多い松江市で、これらを中心に主要な遺跡を紹介しており、整備された事例の空撮も多用したビジュアルな構成となっている。「主な参考文献」も掲載されており便利である。松江市の発掘調査報告書は入手しにくい。出雲市のように、主要なものが買えるようにしてほしい!
  • 日本のまじなひ 古代・中世の心根にふれる

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    故水野正好先生が書かれた13編の論文をまとめた注目の書。考古資料から導き出される「あやしい」世界を堪能できます。今は昔、水野先生の講義を受けた者としては、改めて先生の博識に頭が下がる思いです。
  • 史跡三ッ城古墳 発掘調査と整備の記録

    史跡三ッ城古墳 発掘調査と整備の記録

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    複数の概報が刊行されている三ッ城古墳(国史跡)は、3基の主体部を有する前方後円墳で、復元整備されている。本書は、古墳の発見から、発掘調査、整備に至る経過を分かりやすく紹介している。東広島市教育委員会に聞いてみませう。
  • 熊山遺跡

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    径約11m、方形三段の石積遺構で国史跡に指定されている。奈良市頭塔や堺市土塔と同様に奈良時代の仏塔と考えられている。仏塔といえば木造塔や石塔が一般的だが、瓦塔などと共に多様な材質によって建立されていたことを改めて認識させてくれる。本書は、昭和48年(1973)に実施された修理目的の写真測量の報告書で、同じ山中にある複数の石積遺構の分布調査結果なども掲載されている。とにかく折り込み頁が多い本だが、50年近く前に刊行されたものが未だ入手可能なのはうれしい。赤磐市山陽郷土資料館に問い合わせしてみよう。
  • 信州発掘奮戦録 45人が語る遺跡調査の40年

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    今までにありそうでなかった、自分が担当した発掘現場にどのように関わったかを赤裸々?に告白した本。発掘調査に携わる(携わった)者にとって共感したり、そんな見方もあったかなど色々と考えさせられる。サラリーマン化して、やる気がないと言われがちの若手担当者には特に参考になる点も多い。業界人必読の書!
  • 勝坂遺跡D区

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    史跡公園として整備されている勝坂遺跡D区。現地に復元されている敷石住居(30号)の調査結果などを掲載。勝坂式土器のタイプサイトとして知られる本遺跡ですが、実際には加曽利E式期を中心とする集落遺跡です。何だが、まぎらわしい…
  • 東京の古墳を探る

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    著名な古墳の多い関東地方の中では比較的地味な東京の古墳。本書は、これらを総合的に扱った力作で、私の知っている公立図書館では、貸出・予約数も思いがけなく多いそうである。そもそも東京にも多種多様な古墳があることを改めて認識されてくれる好著。